たまにはフルAndroidじゃないスマートウォッチと比較する

私は実はフルAndroidじゃないスマートウォッチも幾つかは持っています。たまにはそいつらとフルAndroidスマートウォッチを比較してみるアル。

 

だいたいフルAndroid機との比較用に購入してるのでしっかり使い込んでいるかと言うとそうでもないのが玉に傷。

 


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右からCASIO PROTREK WSD-F30、Amazfit GTR、Fossil Hybrid HR、今回買ってしまったTicwatch Pro3。他にmi band3、4とHUAWEI Watch GT は比較用に買った。世間で名機とよばれたスマートウォッチのうち、HUAWEI Watch GT2は欲しいがいまだ買ってない。あとfitbit 系や、アレクサ対応のものも興味はあるが使ったことがない。所詮、さほどスマートウォッチを触ったことがない素人の感想と思ってもらえれば幸い。

 

 

CASIO PROTREK WSD-F30

カシオのスマートウォッチ。wear OS by Google機を触ったことがなかったので、実体がどんなものか調べる為に買った。なお、こいつ発売当時はTicwatch系はSnapdragon Wear 2100とか3100とかの世代で、もんすごく評判悪かったので此方にした。倍以上値段しましたが。

 

全体の感想としてはCASIOが作ったと思われる外装、センサー類の実装、画面、時計機能なんかはすんごく出来がよい。が、肝心のWear OSとSoC の出来が酷すぎて絶句した。あとでTicwatch Pro3の感想のところでも言うと思うが、Wear OS買うならフルAndroid機を買った方が全然良い。まぁフルAndroid機で耐衝撃性や防水に命掛けてる機種は存在しないと思われるので、そこを重視するなら意見は変わる。

 

一見して解るのは、カシオらしい、異様なまでの防水性。一部の噂では5気圧防水って言いながら10気圧防水以上の性能を持つらしい。控えめに誇って5気圧防水だそうな。パッと見でわかるのは、

  • 充電コネクタ。POGOじゃないけどPOGOのドデカい版みたいな。あ、ここまでゴツく設計しないと充電部からの浸水を防げないのね、という。
  • 左側、気圧計とかのセンサー類。周りは樹脂で保護されている。奥まった所にチラリとセンサーが見える。これ、水が入ってもセンサーだけが水没する作りなんだと思う。
  • 下側マイク部分。見た目でも水なんか入る余地がまったく無さそうな奴。え、これマイクの穴空いてんの?て思う。
  • ボタン類。かなりノウハウが有りそうで、押し込んだ感じからして有象無象とは作りが違うことが分かる。スプリング使って押し込まれた際に浸水を止める構造してるのかな?
  • 浸水に弱いスピーカーなぞ搭載しない。
  • 背面に心拍センサーなんて搭載しない。まぁ元が服の上から付けて登山する事を想定しているようなので当たり前と言えば当たり前。

 

思想的に伺えるのは、兎に角、浸水する可能性のある穴(マイク、スピーカー、センサーなど)は減らして、穴を開けなきゃいけない場合には徹底して防護する方針。これから学べるのは、フルAndroid機で防水性を見た目で判断する場合は以下に注目すると参考になるかもしれない、と言うこと。

 

  1. SIMスロット周りはどのようにパッキン入っているか。わいが一番重視してる奴。なぜならSIMスロットから汗が侵入して水没するのは最もあり得る日常使いの故障パターンだからだ。これに触れずに防水性を云々いうレビューは信用しない方がよい。そいつ、実際に使ってない。
  2. マイクの開口部はどのように実装されているか。たかだか0.5mmもない穴だが、これがいい加減なら浸水する。泥機では実装方法は細長いスロットか、小さなホール。
  3. スピーカー開口部はどのように確保されているか。音を出さなきゃならないスピーカーは、音圧を出すために広い開口面積がいる。フルAndroid機では主に2種類のスピーカー開口部の開け方がある。1、細長いスロットで実装。2、BCG注射みたいなポツポツした穴を並べて実装。どちらが優れているかは分からないが、公式IP68を謳う製品は2の方法を採用していることが多い。私見では、2の方法ですら5気圧防水は確保出来ないのではないかと思う。
  4. ボタンは水中で操作して問題のない作りか。フルAndroid機では絶望的。多くの防水性能の説明では、「シャワー中や水中でボタン操作はするな」の記載がある。これはIP67、68の試験に水没中の操作の記載がない為で、規格の不備なんだと思う。試験でボタン操作しなくても確かにIP67以上の規格に適合していると言い張れる。フルAndroid機ではちゃちいボタンが付いてることが多く、ボタンの根元にパッキン入ってるのか、入っていたところで操作時に防水出来るのか大変怪しい。

 

ちなみにフルAndroid機のユーザからすると二重ディスプレイは本気で滅茶苦茶、羨ましい。よこせ、その部品。Dual Chip機なんかより二重ディスプレイのほうが実現してほしかった(一時期、Dual ChipかDual displayのいずれかを開発する、て噂がkospetから流れてた。実際に出たのはKospet Optimus。)

 

蛇足ですが、わたしはwear OS機にシェイクによる片手のみでの操作が有ることを知り、フルAndroid機でも同じこと実装してやる!と思ってGesture Controlのマクロを作った。アイデア元。

 

 

Amazfit GTR

既にGTR2が発売されているが、GTR2はGTRと設計チームが違ってGTRの後継と言えるほど出来がよくないといry

 

基本構成はシンプルで、Androidベースの独自OSを搭載した(フルAndroidではないよ)スタンダードなスマートウォッチ。搭載してるのはGPS、心拍センサー、あとコンパスも。マイク、スピーカーは無い。特徴は、綺麗なamoled画面、常時表示可能、2週間以上の長いバッテリーライフ、イマイチなGPS補足能力、必要十分なトラッカー機能。そして、サードアプリを同期に使え、そのアプリから親スマホのマクロ操作なんかも出来ちゃう強力なカスタマイズ性。HUAWEI Watch GT とは兄弟みたいな性能なんだけど、このサードパーティーアプリ(ぶっちゃけ言うとNotify for Amazfit)が使えるかどうかで評価がガラリと変わる。GTR のレビューでそこに触れないのは魅力的のうち半分しか紹介していないとすら思う。

 

実は運動用に一番使ってる奴。私は心拍がちゃんと計れればOKなんですの。フルAndroid機は、はっきり言ってトラッカー機能のレベルが低い。運動時の心拍数や移動距離や、そのほかを計測したいなら、フルAndroid機はやめた方がよい。心拍数が明らかに間違って測定されるのなんかザラです。もっと良いのがいっっっぱい有ります。もう旧式ですが、Amazfit GTRはそんな素敵なスマートウォッチの1つ。

 

 

Fossil Hybrid HR

変わり種のハイブリッドスマートウォッチ。アナログの短針と長針を持ち(秒針は残念ながら無い)、電子ペーパーのディスプレイを搭載してる(ライトもあるよ)。付いてるセンサーは心拍センサーと加速度センサーくらいですが、外装含めて普通の時計っぽく見える。バッテリーライフは10日ほど、とAmazfit GTRに負けるか同じくらい。特に何かおもしろいことが出来るわけでもないが、大手のFossilが作ったこともあり、接続は大変安定してる。強いて悪いところを言うなら通知の表示内容が長いと切れてしまうのと、電子ペーパー特有の反応の遅さで確認のテンポがやや悪いくらい。

 

この手のハイブリッドタイプのスマートウォッチはたぶん、普通に使うならスマートウォッチとして最も優れてます。

  • 長いバッテリーライフ。モノによっては30日を超えて動作可能。
  • 最低限だが必要十分な通知取得機能。通知が来たことを知れればよい。返信やら内容確認はスマホでやればいいでしょ。
  • 最低限の歩数計測、心拍数測定。

従来の時計としての見た目を捨てていないので心理的にも付けやすいかも。もし、人にスマートウォッチのオススメを聞かれたら私はハイブリッドタイプをオススメします。

 

 

Ticwatch Pro3

そろそろwear OS機に革命が起きているかもしれないと思って勢いで買った。2021年2月現在、Snapdragon Wear 4100系を搭載してるwear OS機はコイツしか出てなくて、現行のwear OS機と胸を張って言えるのはコレしかない。

 

  • 2重ディスプレイ。下層は454x454px、1.39inch amoled。羨ましくて涎でる。
  • Snapdragon Wear 4100搭載。4100+でないのは二重ディスプレイだからですね。
  • RAM 1G /ROM8G 。
  • 3.88V、577mAhのバッテリーだそうな。Prime2なんかは5V 1600mAhなので、だいたい28%のバッテリー容量になる。容積も1/3くらいかな?
  • マイク、スピーカー付き。
  • センサーは加速度、心拍数、GPS、明るさセンサーも? コンパスはないとのこと。
  • 防塵防水性はIP68、水泳対応。IP68って、実態は67以上の性能って意味しかないので68言っても色々ある。
  • 使用可能時間は、フル機能で72時間とのこと。3日ですね。Prime2がSIM運用で実用4日なんで、持続時間だけなら互角。Ticwatch Pro3 すげえ。

 

従来機と何が違うというと、SoCで、3100まではプロセスルール28nmの骨董品でいわゆるゴミ(CPUはCortex A7、いつの時代…)、4100はプロセスルール12nmのCortex A53の4コアでRAMがもう少し有ればなんの問題もなくフルAndroidが動くであろう性能。もうすでに4100搭載機以外は存在価値がないと思って良いほど性能差がある。なお、4100がこんな高性能なんはwearでの元々の設計思想の、低性能だがwear OS動かすには十分で超低消費電力という方針に反してると思うが中の人どう思ってるんだろう。

 

で、使い始めたので、あとでwear OS機のダメなところを上げて、フルAndroid機との比較をしてみたい。

 

 

続く。